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カジュアル logo mark 経済 #5 ー 「GDP」ってなに?

Writer : iscandaru (2021/1/17)

こんにちは! iscandaruイスカンダルです!

前回までの「国の借金1000兆円のウソ編」いかがでしたでしょうか? なかなかボリューミーでしたよね。でも経済のことを知ると、「世界の見え方が変わった」と感じる方も多いのではないでしょうか?

経済はわたしたちの生活に密接に結びついています。これからも「事実に基づいて見通し良く」経済のことを学んでいきましょう!

ということで、今回からは新しいシリーズとして「経済成長ってなに?編」を始めていきたいと思います!

ただ、「経済成長」とはなにかということを語る前に、理解しておかなければならないことがあります。それは「GDP」という指標です!

「GDPってよく聞くけど、なんのことだかよくわかんないんだよね…」

という方のために! 今回のエントリー「GDP」についてバッチリ理解できるように解説していきたいと思います! ではまず、「GDP」に関するデータをまとめておきます!

「GDP」に関するデータ

  • 日本語では「国内総生産」といい、英語の正式名は「Gross Domestic Product」である
  • GDPとは「国内で生産されたモノやサービスの量(付加価値)の合計」である
  • 日本の2019年度のGDPは約534兆円で世界第3位 ※1位アメリカ、2位中国
日本の名目GDPの推移
内閣府、年次GDP実額より作成

というわけでGDPの基本情報でした! 額面だけを足し合わせた名目GDPの推移を見ると、2008年に急落していることがわかります。これは「リーマンショック」によるもので、その後「東日本大震災」までGDPは落ち込み、その後GDPが回復を見せて現在に至る、というわけです。

この推移についてはまた今度解説することにして、今回はなぜGDPが大切な指標なのかについて考えていこうと思います!

GDPという「大きな経済(マクロ経済)」について考える前に、私たちに近い「小さな経済(ミクロ経済)」について見てみます。GDPは「誰かがモノやサービスを買ったとき」に増えていきます。このとき、次のようなプロセスがミクロ経済では起こっています。

GDP三面等価の原則

  1. 生産者がモノやサービス(付加価値)を生産する:『生産』
  2. 生産物を消費者が買って消費する:『消費&支出』
  3. 消費者が支出したお金が生産者の所得になる:『所得』
  4. 所得を得た生産者が消費者にまわる

私たちのまわりでは上の図のようなことが毎日、絶え間なく起こっています。この生産者と消費者の間の循環を日本全体で足し合わせたモノ、それがすなわち「GDP」となるわけです。

ちょっとわかりにくいと思いますので、例え話をしようと思います。

りんご農家のAさんがりんご10kgを出荷し、そのりんごをBさんが1万円で買ったとします。このときお金の動きをみてみると、「10kgのりんご→1万円」ですよね? そしてその1万円がどう動くのかというと「消費者Bさん→生産者Aさん」となるわけです。

このとき、「生産したりんごの価格」と「買ったりんごの価格」と「売れたりんごの価格」は当然ですが同じ「1万円」ですよね?(ここでは税金などは無視しています。)
つまり「生産と支出と消費の価格が同じ」ということに気づくかと思います。

さらに例え話を続けると、所得を得たAさんはお皿を作っているCさんのお皿を買って、そしてCさんが今度はDさんの〇〇を買って…というふうにこの流れが国全体に広がっていきます。

最終的に、この小さな生産→支出→所得というプロセスを国全体で足し合わせたモノ、それが「GDP」ということなんですね。ここでは、お金の額面だけを足し合わせた「名目GDP」のことを表しています。

ここで、お金について「生産=支出=消費」となることを「GDP三面等価の原則」といい、簡単に言えば「誰かの生産は誰かの支出、誰かの支出は誰かの所得」ということを表している"世の中の決まり"です。

蛇足ですが、YouTuberの「××買って経済回してみた☆」という動画どこかでをみたことがあるかと思います。実はこれって「誰かの支出は誰かの所得」というこの原則からすると、とてもまっとうですし、経済をよく表しているタイトルだということが言えるんですね(笑) 

ということでGDPについての説明は以上となります! GDPとは「国内で生産されたモノやサービスの量(付加価値)の合計」である、ということがバッチリ理解できたのではないでしょうか? 

では次に、なぜ「GDP」「重要な指標」なのでしょうか?

先ほど「GDP三面等価の原則」で説明したように、世の中には「生産=支出=所得」という大原則があるわけです。

つまり「GDPが増える」ということは「国民の生産量」=「国民の所得」が増えるということですから、「国の供給能力」や「国の豊かさ」が増したということが言えるんですね。

ただ、実際は人口なども関係しますし、産業や個人によってバラツキがあるので、単純にGDPが「国の豊かさ」を表すわけではありません。

したがって「GDP」というデータは「国全体の所得の規模や増減」を見る上で重要な指標であるということなんですね。

以上、今回は「GDP」について説明してきました!いかがでしたでしょうか? GDPがいかに大切な指標かがわかっていただけたかと思います。このGDPについてはこれからの「経済成長ってなに?編」に必要不可欠な知識となるので、是非押さえておいてください!


最後まで読んでいただきありがとうございました!

ではまた!

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