Music & Arts音楽と芸術

「別の人の彼女になったよ」 wacci

幸せでは埋まらない思い出を胸に
Writer : iscandaru (2021/4/13)

こんにちは! iscandaruイスカンダルです! 新生活が始まって、心機一転頑張っておられる方も多いのではないでしょうか?

そんな日々を過ごす中で、ふと昔のことを思い出してしまうことってありますよね…。 今回はそんなときにぜひ聴いて欲しい一曲をご紹介したいと思います! 今回取り上げるのは・・・

wacciさんの「別の人の彼女になったよ」です!

YouTubeリンク

別の人の彼女になったよ
Lyrics : 橋口洋平/ Music : 橋口洋平

2018年リリースのこの曲は、泣ける恋愛ソング、略して「ベツカノ」として一躍話題になった曲です! YouTubeのMVの再生回数はなんと4900万回以上!そしてそのコメント欄に多くの視聴者の恋愛体験が綴られていくという過去に類を見ないムーブメントを巻き起こした一曲となっています!

この曲で特に注目すべきはメンヘラを誘発してしまうような切なすぎる「歌詞」です! タイトルでもあり、歌詞にも登場する「別の人の彼女になったよ」に込められた想いとは…? 今回のエントリーで迫っていきます!

描かれるストーリーと溢れ出す想い

どんな曲にも世界観や、ストーリーが描かれているものですが、この曲は特にその側面が色濃く出ている曲なのではないかと私は思います。

別の人の彼女になったよ 今度はあなたみたいに一緒にフェスで大はしゃぎとかはしないタイプだけど 余裕があって大人で 本当に優しくしてくれるの

キスや態度だけで終わらせたりせずに ちゃんと「好きだ」という言葉でくれるの 怒鳴りあいはおろか口喧嘩もなくて むしろ怒ることがどこにもないの
Lyrics : 橋口洋平

初めてこの曲を聴く方にとっては、このフレーズが未練を断ち切る、断ち切って欲しい心情を歌っていると感じるかもしれません。しかし、この曲は聴き進めるとそれだけ、主人公の本心が溢れ出してきます。

あなたの時みたいにすっぴんだって笑っていられる私ではなくて 一生懸命お洒落してなるべくちゃんとしてるの

夢や希望とかを語ることを嫌って ちゃんと現実をね見つめていて 正しいことだけしか言わないから ずっとさらけ出せずおとなしくしてるの
Lyrics : 橋口洋平

曲の2番ではこのような歌詞が登場します。 主人公の違和感というか、なんともいえない息苦しさを感じる気持ちが垣間見えてきますよね。

だからもう会えないや ごめんね あなたも早くなってね 別の人の彼氏に
Lyrics : 橋口洋平

この曲には欠かせないこのフレーズも、繰り返し登場するごとにその意味合いが変わっていきます。 主人公が忘れようとすればするほど、元彼のことばかり考えてしまって、頭がいっぱいになってしまう様が見事に表現されています。

だからもう会いたいや ごめんね だからもう会いたいな ずるいね あなたも早くなってね 別の人の彼氏に 私が電話をしちゃう前に
Lyrics : 橋口洋平

最後にはついに、主人公の思いが、言葉として現れてしまいます。 ここまで聴けば誰もが、主人公の想いを理解するとともに、切なさと感動を感じてしまうのではないでしょうか。 私はここでもう涙腺崩壊です…。

この曲が素晴らしいのは、曲の中で見え隠れする主人公の心の揺れ動きが巧みに表現されているところだけではありません。この曲を聴いた誰もが「共感」を覚えてしまうところこそ、この曲の凄みだと私は考えています。

たとえ、全く同じような経験がなくとも、どこか自分と重ねてしまう、そんな魅力があるからこそこの曲はロングランでヒットし続けているのではないでしょうか。

幸せでは埋まらない「思い出」

ここからは私の個人的な解釈ですが、お付き合いください。

主人公は今幸せです。 優しくて、大人で、欠点が見当たらないような彼氏と一緒に、思い描いていた理想の日常を送っています。

でも、どこか満たされない。何故だかわからないけれど、なにかが抜け落ちてしまっている、そんな物寂しさを感じながら新しい彼と過ごしています。

そんなとき、ふと地元の元彼のことを思い出しました。不器用で、ちっとも言葉にしてくれないけれど、自然体でいられた元彼との日々。

いや、今は幸せだ。満たされているし、自分がやりたいことをやれている。そう自分に言い聞かせているけれど、考えるたびに思い出ばかりがしつこく蘇ってきて、心が乱されてしまう。

本当は、主人公もわかっているのでしょう。できることなら、あの日々をもう一度取り戻したい、そう感じている自分の本心に。

でも、それはできない。 だからこそ、言い訳をして、元彼に「別の人の彼女になったよ」と言って、自分にけじめをつけたい。

そんな主人公の葛藤が、強がりと本音の揺らぎが、一曲の中でまざまざと表現されている。

「自然体でいたい」「等身大の幸せ」「夢を追いかけたい」「失ってから気づく大切さ」 そんな恋愛のエッセンスが散りばめられているからこそ、この楽曲が力を持って、私たちに訴えかけてきている。そう私は感じました。

そんな多くのメッセージを持つこの曲だからこそ、繰り返し聞けば聴くほど心の奥底まで響いていく、そんな魅力を生み出しているのではないかなと思います。


ということで、今回は「別の人の彼女になったよ」についてその魅力を考察を交えてご紹介してきました。いかがでしたでしょうか?

「別の人の彼女になったよ」は多くの方からカバーされている曲ですので、ぜひそちらもチェックしてみてくださいね…!

私自身、毎日のようにこの曲を聴いていて、ときにメンヘラチックな気分になってしまうこともあるのですが(笑) 何度でも聞きたいこの曲に、何度でも心を動かされてしまいます。

みなさんもこの曲を聴いて、思い出と、自分の本心に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。


最後まで読んでいただきありがとうございました!

ではまた!

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